Komoda Law Office News

2016.09.09

12 就業規則が労働契約に及ぼす効力①(契約規律効)

労働者が就業規則の内容を知らない状態で会社と労働契約を締結した場合、その就業規則の内容は当該労働者を拘束するのでしょうか。

この点に関しては、従来は争いがありましたが、就業規則の内容が合理的であり、当該内容が労働者に周知されている場合には、就業規則が労働契約の内容を規律するという判例が積み重なった結果、ついに労働契約法7条においてその旨が立法化されました。

したがって、①当該就業規則の内容が合理的で、②就業規則が周知されている場合には、労働者が就業規則の内容を知らなかったとしても、就業規則の定めに拘束されることになります。

 

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2016.09.09

11 周知義務(労基法106条)

使用者は、作成した就業規則を労働者に周知させる義務を負っています。周知方法としては、事業所に備付けをする、労働者に書面を交付する、コンピューター内にデータを備え付ける等、労働者がその内容を知りうる状況を作ることが必要となります。

この周知要件を欠いている場合は、就業規則の効力は無効となります。

 

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2016.09.09

10 就業規則作成上の意見聴取義務(労基法90条)

就業規則の作成又は変更の際には、使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合には、その労働組合の意見を、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聞かなければならないと定められています(意見聴取義務)。この義務は、意見を聴けばよく、就業規則の作成及び変更に関する労働者の同意まで得る必要はありません。

そのため、仮に労働者全員が反対したとしても、意見聴取義務は果たされているので、就業規則の効力には影響しません。なお、使用者は、就業規則の作成又は変更を労働基準監督署に届出する際には、意見聴取結果の書面を添付しなければならないとされています。

 

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2016.09.09

9 就業規則作成・届出手続上の使用者の義務

使用者が就業規則の作成・届出義務を果たしたというためには、必要的記載事項を具備するだけでなく、作成手続において労働者の意見を聴取し(これを意見聴取義務といいます)、作成した就業規則を事業所に備え付ける等してその内容を労働者に周知させなければなりません(これを周知義務といいます)。

なお、必要的記載事項の具備と意見聴取義務は、万が一これを欠いた場合就業規則が無効になるわけではなりませんが、周知要件を欠いた場合は無効になります。

 

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2016.09.09

8 必要的記載事項を欠く就業規則の効力

必要的記載事項を全部または一部欠く就業規則の作成は、労基法89条の作成義務に違反する為、30万円以下の罰金対象になります(労基法120条)。

もっとも、就業規則の効力に関しては、就業規則のその他の効力発生要件を具備する限り有効であると解釈されています(昭和25年2月20日基収276号)。

 

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2016.09.09

7 就業規則の相対的記載事項

相対的記載事項は以下の7つになります。

(1)退職手当、賞与、臨時の手当て(決定、適用労働者の範囲、計算方法、支払時期等)

(2)労働者の食費、作業用品その他の負担に関する事項

(3)安全及び衛生に関する事項

(4)職業訓練に関する事項

(5)災害補償、業務外の傷病扶助に関する事項

(6)表彰・制裁に関する事項

(7)事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合はその事項(具体例:福利厚生、旅費規程、休職、配転、出向等)

 

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2016.09.09

6 就業規則の絶対的記載事項

就業規則の絶対的記載事項は以下の3つになります。

(1)始業及び終業の時刻、休憩時間(長さ、与え方)、休日(日数、与え方)、休暇、

(2)賃金の決定、計算方法、支払方法、支払時期、昇給に関する事項

(3)退職に関する事項(任意退職、定年、解雇の事由等)

 

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2016.09.09

5 就業規則の必要的記載事項

労基法は、就業規則に記載しなければならない事項を定めており、これを定めていない就業規則は、労基法89条の就業規則作成義務に違反することになります。

必要的記載事項には、いかなる場合にも必ず記載しなければならない絶対的記載事項と、一定の制度を導入する場合には定めておかなければならない相対的記載事項の二種類があります。

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2016.09.08

4 就業規則の作成義務のある会社

常時10人以上の労働者を使用する事業所は、労働基準法により就業規則の作成及び届出が義務付けられています。

「常時10人以上」とは、一時的に10人未満となることがあっても、通常は10人以上を使用していれば該当すると解釈されています。

なお、繁忙期のみ10人以上使用するといった場合はこれには当たりません。

また、ここでいう労働者は、正社員、パート、契約社員などの雇用形態は問わないものとされています。

 

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2016.08.30

3 非正規労働者保護立法

前回述べた通り、非正規労働者は正規労働者と比べて労働条件において格差があり不安定な地位にあると言えます。

しかし、現代社会においては、非正規労働者の割合は労働力の4割を占めるとの見解もあります。

その上、非正規労働者の中には、正規労働者と業務内容が変わらないにも関わらず、待遇だけが劣後するという場合も多く、社会問題化されてきました。

これを受け、近年、非正規労働者保護立法化が進み、パートタイム労働法や雇用保険法、労働契約法が改正されるに至っています。

 

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