Komoda Law Office News

2021.11.09

マンションの『区分所有』って何のこと?

区分所有」は、その表記からなんとなく内容を想像しやすいので、特に不動産に関わることも無ければ深く気にすることなく流してしまうような言葉かもしれません。
ただ、もし自分の関わる場所でトラブルが発生してしまった場合を考えると、絶対に知っておくべきキーワードなのです。

1.区分所有を知るメリット

区分所有」という言葉は、不動産に携わっている方ならば頻繁に耳にする言葉だと思いますが、実際のところは何となくこんなものかな、としか理解していないのではないでしょうか?一方で、普段不動産に縁の無い方であれば、初めて聞く言葉かもしれません。

この「区分所有」は特にマンションのオーナーの方々にとってはとても重要なワードで、万一法律トラブルが発生した場合の対応に、このワードを理解しているか否かによって大きな差が生じてきます。
区分所有の何たるかを理解していれば、問題に突き当たったとき、何に着眼し、誰にどんな対応が必要なのかを見極めやすくなります。

2.区分所有の概念

民法上、1棟の建物は法的に1個の物として扱われるもので、複数人でその建物を共同して保有する場合には、「共有」として扱われます。
これに対し、区分所有法においては、一定の要件の下、建物を複数の部分に区分けした上で、それぞれの区画を異なる者が単独で所有することが認められています。
それでは、これを踏まえた上で法律上の定義を見てみましょう。

第1条 一棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるものがあるときは、その各部分は、この法律の定めるところにより、それぞれ所有権の目的とすることができる。

この条文を分解して考えます。

①「構造上区分された・・・部分」(構造上の独立性)
②「独立して・・・建物としての用途に供することができるもの」(利用上の独立性)
まずはこの2つを備えることが求められていることが読み取れます。

そして、ここで注意すべきところが、この①構造上の独立性と②利用上の独立性を兼ね備えているからと言って、その建物においてイコール区分所有権が成立するわけではないということです。
もう一度条文を読み直してみましょう。最後の部分に着目すると、

・・・所有権の目的とすることができる

と記されています。
つまり、先に登場した2つの要件を兼ね備えていることだけでは足りず、所有者がその建物を「区分所有建物として保有したい」という意思を持って保有することで、初めてその建物において区分所有権が成立するのです。

3.専有部分と共有部分の区別

区分所有建物においては、先ほど1.の中で「建物を複数の部分に区分け」すると説明しました。この「区分け」された部分は、「専有部分」と「共有部分」の2つに分類することができます。以下に、それぞれの具体例を挙げつつ説明していきます。

●A専有部分

先に説明した、法1条の中に出てくる2つの要件、

①構造上の独立性  ②利用上の独立性

を備える必要があります。そして、専有部分は、独立した所有権の対象となります。

典型例:マンションの1室
・・・その使途は居住用に限らず、店舗・事務所・倉庫・講堂・医院・教室・駐車場等のように「建物として」の用途に供することができるもの。
当てはまらないもの:エレベーター
・・・要件① 構造上の独立性 〇  ② 利用上の独立性 ×

ここで、②で説明した区分所有権について1点補足があります。
区分所有権が成立するためには、「一棟の建物の中に複数の専有部分」が存在していることが必要となります。
法1条でいうところの「・・・数個の部分で」がこれに該当します。実際に想像してみると、例えば1部屋しかない建物を複数人で区分所有することはできないので、当然の事ではありますね。

●B共用部分

区分所有建物の中で、専有部分以外の部分は、当然に「共用部分」とされます。そして、共用部分は、原則として区分所有者全員の共有に属するものと定められています。
ただし、ここでいう共有は、民法上の共有とは異なる法律関係が定められていることには注意が必要です。

典型例:専有部分をつなぐ廊下、屋上、階段.ベランダ、バルコニー

一方で、本来は専有部分となるべき部分を、規約によって共用部分とすることも可能です。先にあげた共用部分と区別するために、「規約共用部分」と呼びます。この規約共用部分であることを第三者に対抗するためには、その旨を登記する必要があります。
なお、原則として規約共用部分も、一般的な共用部分と同様に、区分所有者全員の共有に属します。

:マンションの部屋の一室 → 建物の管理のために倉庫として使用する
              → 区分所有者全員のための集会室として使用する
4.附属物の話~建物の設備関係について

マンションを思い浮かべると分かりやすいのですが、区分所有建物の中には、これまでに触れてきた「居室」や「廊下」以外に、電気、ガス、上下水道、冷暖房等の配線、配管設備が存在しています。これらをまとめて、区分所有法上では「附属物」と呼称しています。
建物の附属物は、通常は建物に付合しているため、建物の一部とみなします。ところが区分所有建物においては、一棟の建物に存在するすべてのパーツを先に述べた「専有部分」と「共有部分」のいずれかに区別するため、附属物が実際にどちらに属するのかが問題となります。

ここで、あらためてマンションの構造を想像してみてください。ライフラインの配管等は、居室(専有部分)の内部にある部分もあれば、ベランダ(共有部分)に露出しているものもあります。そういうわけで、建物の附属物については「○○部分である」とは簡単に分類できないのです。

5.まとめ

区分所有法によって、1棟の建物を複数の区画に分け、各区画を複数の人が別々に所有するという法律関係が生じます。その一方で、1棟の建物が物理的に1個の物であることは変わりません。
そのため、複数の所有者(区分所有者)が、1棟の建物を共同で維持・管理し、その建物の利用に伴って生じる利害の対立等を調整する必要が生じます。こういった複雑な関係性が存在するため、区分所有建物に関係する紛争を扱うためには、区分所有法特有の概念や権利・義務関係を正しく理解することが必要となるのです。

マンショントラブルにおいて、まずはその建物の所有形態が区分所有になっていないか、そしてトラブルの発生源が専有部分なのか、それとも共用部分なのかを把握した上で対応を検討する必要があるということ、実際のところはすぐに区別できない部分もあるために争いになってしまう部分もあることを覚えておいていただければと思います。

2021.10.26

これってパワハラ?ケース別に見るパワーハラスメント

最近、ニュースなどでパワーハラスメント(略してパワハラ)という言葉をよく耳にするようになりました。
パワハラの定義については一般的に、「職場での立場を利用したいじめ、嫌がらせ、職場環境を悪化させる行為」を指す言葉として使われます。
しかしながら、職場でのいじめや嫌がらせという概念は昔から存在しており、それについての裁判例もありますが、「ハラスメント」というキーワードが世に広まったことから多くの問題・トラブルも知られるようになりました。たとえどのような理由だとしても、精神的苦痛に感じる発言や暴力を受けることはあってはならない問題といえます。
パワハラの被害者、加害者にならないために、パワハラの要因や防止策について考えてみましょう。

1.パワハラが起こる要因

一日の多くを過ごす職場では、様々な人とのやり取りが欠かせません。上司、部下、同僚など、多くの人とコミュニケーションを取りながら業務にあたっている方が大半ではないでしょうか。
そんな中で最も起こりやすいのが、上司と部下での力関係によるパワハラです。
人事評価をする上司の発言や行動は、対象者である部下にとって大きな影響を受ける場合があります。
部下を指導する際の理不尽な発言や人格を否定するような暴言、行き過ぎた叱責、仕事をさせない・・・などの嫌がらせが要因でパワハラと訴えるケースが多く見られ、その他には、部下の態度がきっかけで激昂し暴力を振るったり、信仰や思想に対しての理解をせず不当な扱いをしたり、といったケースもあります。

加害者自身が、自分の発言や行動が問題であると気づいていない事も多く、事態が長引くと被害者は苦痛を受け続け、精神疾患など患うことも。企業全体として深刻なダメージを受ける可能性があるのです。

2.こんな時はパワハラになる?ならない?

では、どのような場合にパワハラと認められるのでしょうか。実際に訴訟へと至り、訴えが認められたケースをご紹介します。

C会社に勤務することになったAさんは、自分のあまり得意ではない業務の担当になり、その事が原因でミスを重ね、同僚との折り合いも悪くなっていきました。さらにミーティング時に複数の上司から過度の叱責や人格を否定されるような発言を受け、通常業務時にも厳しい指導を受けるようになっていました。この間、同僚との関係も改善されないまま、Aさんは次第に体調を崩すようになります。
その結果、うつ病と診断されC会社を退社することとなってしまったAさんは、C会社と上司達の行為が不法であるとし、訴えを起こしました。
裁判所は、C会社と上司に不法行為責任があると認め、債務不履行に基づく損害を賠償する義務を負うと判断しました。

この裁判では、通常であれば必要である部下への指導が行き過ぎてしまったこと、Aさんの能力向上を目的とした研修やサポート等を行わず、ただ叱咤激励するだけだったということが問題となりました。
もっともパワハラと認定されやすいケースと言えます。


もう一つ、原告からパワハラの主張があったものの、定義に基づきパワハラではないとされたケースもご紹介します。

D会社のF支部に勤めるEさんは、やや対人関係に難があるものの、成績は優秀で、上司であるG部長もEさんのことを気にかけ親しくしていました。
ところがEさんは、「F支部でトラブルを起こした際、G部長は脅しのような文言で会社を辞めるように恫喝した。また、私が行った内部告発をG部長がもみ消し、嫌がらせとして他部署への異動を命じた。このようなパワハラから精神疾患になってしまった。」と訴えたのです。
しかしながら、Eさんを評価していたG部長からは脅すような発言は考えられないこと、内部告発についても社内で改善策を検討しており、もみ消しは無かったこと、さらに異動はEさんの対応に苦慮していたF支部の上長への配慮によるものであったことから、Eさんの主張したパワハラは存在しないとし、この訴えは認められませんでした。

この裁判では、Eさんが訴えるような事が本当にあったのかが争点となりました。
社員に対して行った指導や人事異動辞令を、本人の受け取り方次第ではパワハラと捉えられてしまうこともあります。どのような結果になるかを想定して、伝え方や人事の進め方を慎重に行わなくてはなりません。

3.パワハラを防ぐためには・パワハラが発覚したら
○社内でのパワハラが発覚し相談を受けた場合

当事者同士での解決は好ましくありません。問題が解決しないまま被害者が休職退社してしまったり、暴力により最終的に刑事事件になってしまうなど、企業としてもダメージを受ける可能性があります。
パワハラが発覚した場合は、管理部門などが第三者として入り、徹底した事実調査を行い、事実に基づき適切な対応を取ることが重要です。

○自分が被害を受けた場合

もし自分が上記2.のようなパワハラの被害を受けていると感じたら、一人で悩まずに総務部などの管理部門へ、そして社内で相談することができない場合は社外の窓口や法テラス、法律事務所などへ相談してみましょう。
初回無料相談などのサービスもあるので、まずは相談してみることをおすすめします。

4.まとめ

今回は2つのケースを紹介しましたが、他にもたくさんのケースが存在します。
「自分は関係ない」と思っていても、新しく入ってきた社員や人事異動辞令で、それまでの人間関係が変化することもあり、その対応に管理部門、社員ともに苦慮することもあり得ます。

管理部門としてはパワハラが起こらないよう、社員からのヒアリング等を行い、風通しの良い環境を作ることが大切です。
また、自分が被害者・加害者にならないためには、社員同士が積極的にコミュニケーションを取り、意思疎通を図っていくよう努めていくことも重要です。

2021.10.18

商標権の獲得意義について

商標権イメージ2最近は、商標権を取得する企業が年々増加しています。今や商標権を取得するということは、企業によるブランディング戦略の一環として、日常的に行われていることです。
さて、「商標権」とは知的財産権のうち「産業財産権」と呼ばれる権利の1つです。
企業は、自社の商品やサービスを他社のものと区別しやすくするためにマークをつけたりネーミングしたりしています。このマークやネーミングを「商標」といい、消費者が商品やサービスを選んでいく基準となり、ブランドイメージをつけていく重要な役割を担っています。このような自社商品やサービスについて、マークやネーミングを付け、それらを自社のものとして利用するために設けられているのが商標権になります。

® このマークが、その商標は商標権を持っているという目印になります。
自社のマークやネーミングを財産として守るためにあるのが「商標権」なのです。
今回はこの商標権を獲得することにどのような意義があるのかをお話ししていきます。

1.知的財産権とは

はじめに商標権は知的財産権のうちの1つだと述べましたが、ここで知的財産権について説明します。
人間の知的活動によって生み出されたアイディアや創造物には、財産的な価値をもつものがあり、それらを「知的財産」と呼びます。この知的財産を一定期間独占するための権利が知的財産権で、さまざまな法律によって保護されています。
知的財産権は技術などに関する産業財産権と、文学などに関する著作権等に分けられますが、商標権は産業財産権に分類されています。
特許権、実用新案権、意匠権、そして商標権の4つが産業財産権に含まれます。
特許庁によると、

商標権イメージ3

 

と定められています。いずれも、特許庁に審査されていますが、保護する対象が何かによって獲得する権利は異なり、その保護期間も変わってきます。

2.商標権の目的と機能

次は商標権を獲得する目的と、その機能について詳しくお話したいと思います。商標権は商標法に基づいて制定されていますので、まずは商標法制定の目的を見ていきましょう。
商標法第一条ではこう記されています。

(目的)この法律は、商標を保護することにより、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もつて産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護することを目的とする。

ここで、具体例を交えて説明していきたいと思います。
もしも、商標権というものが存在していなければ、世の中に同じ名前の商品がありふれてしまっているかもしれません。

商標権イメージ例えば、A社からボールペンAという商品が発売され、書きやすいと評判になりロングセラー商品になっていたとします。その人気に便乗し、他社からもよく似たデザインのボールペンAという名前の商品が販売されたとします。すると、消費者はたくさんあるボールペンAを区別するのが難しくなり、A社以外のボールペンAを購入するようになるかもしれません。
そうなることで、A社の売り上げが下がる、「品質が違う」といったクレームという実害が考えられます。
こうした事態(あくまで一例ではありますが)が起こらないよう、元祖ボールペンAを生み出したA社の信用を維持し、さらに産業の発達に寄与、需要者の利益を保護することが商標法制定の目的なのです。

3.商標登録をしていなかったら

商標登録をするには、費用がかかります。だからといって商売をするときに商標登録をしなかったらどんな事が起こり得るのでしょうか。

例えば、X社が10年前から「Xウサギ」というキャラクターを会社の広告キャラクターとして発案し、使用していたとします。そのキャラクターがテレビ番組で紹介されたことを機に人気沸騰し、同社から発売されているキャラクター関連商品の売り上げが5倍に上がったとします。
そんな中、一通の内容証明が届くのです。
内容は、「『Xウサギ』は『Y社』が商標登録をしているので商標権の侵害にあたる。ただちにキャラクターの使用、関連商品の販売の中止を求める、、損害賠償を請求する」というものだったのです。
10年前からXウサギを使用してきたX社としてはとても理不尽極まりない出来事でしょう。
しかしここで重要なのは、「X社」がXウサギを先に考え使用していた(=商標を使っていた)ことなのではなく、「Y社」がXウサギの商標権を取得していることなのです。
知らない間にX社はY社の商標権を侵害していたことになるのです。

このように、商標登録は早い者勝ちと言えるのです。「いつまでに」という期限やきまりはないので、この商標でやっていくという事が決まれば、「できるだけ早く」商標登録をすることをお勧めします。(商標登録完了までに、半年から1年間かかるのです。)

4.まとめ

商標権は自社のサービスを区別化、ブランドイメージをつけていくために大切な権利です。特許庁が認めたということで社会の信用にもつながり、更なる事業の成長にも繋がるでしょう。
しかし知名度が上がったり、人気が出たりしてから商標登録をするのでは遅い場合もあります。「早い者勝ち」であることを念頭に置きましょう。
また、反対に自分が商標権を侵していないか、という事も考えなければなりません。あらかじめ商標調査をし、商標を決めるのが良いでしょう。

2021.10.06

旅行会社が倒産したら旅行やお金はどうなるの?

もし自分が楽しみにしている旅行を手配してもらっていた旅行会社が突然倒産したら、どうなるのでしょうか?

飛行機には乗れるのか…。お金は返ってくるのか…。今日はそんな旅行会社が倒産したときについてお話したいと思います。

1.旅行会社に料金を支払い済みの航空券は使える?

もしも、旅行会社を通じて航空券を購入し、旅行前に会社が倒産してしまったら、購入した航空券は使えるのでしょうか?

まずは、該当する航空会社に問い合わせ、予約や支払いの有無を確認します。
そして、そのときの航空会社の回答によって、以下のように航空券が使えるかどうかは変わってきます。

①旅行会社が航空券の予約・支払いもしていた場合

この場合は、航空券の支払まで済んでいるため、紙の航空券が手元になくても、窓口で情報照会をすれば搭乗券を発券してくれるでしょう。

②旅行会社が航空券の予約はしていたが、支払いをしていない場合

倒産する状況にある旅行会社が、航空券代を支払っている可能性は低いです。
そのため、ほとんどがこの②に該当するでしょう。

この場合、航空券代が支払われていないため、航空券はこのままだと使えません。
航空会社に対して直接支払うか、もしくは倒産した会社から委託を受けた他の旅行会社に航空券代を支払うことで、航空券を確保することは可能です。

しかし、このとき、利用者は既に倒産した旅行会社には航空券代を支払っているのに、航空会社や委託先の旅行会社に対してもさらに航空券代を支払わなければいけなくなるため、いわゆる二重支払の状態になってしまいます。

そのような場合、旅行会社が日本旅行業協会(JATA)に加盟している正会員であれば、一部の料金を返還してもらうことが可能となります。(JATAの返金については後程ご説明します。)

③旅行会社が予約をしていなかった場合

旅行会社が航空券の予約すらしていなかった場合もあります。そんなことがあるのか?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、倒産を見越して予約すら行わない悪質な旅行会社も中にはあるのです。この場合は、新たに航空券を探すところから始めなければなりません。

このように、倒産した旅行会社がどう対応していたかによって、購入した航空券が利用できるのかは異なってきます。
そもそも、航空券を購入したと自分では思っていても、実は予約すらされていなかったなんて場合もありますので、注意しておきましょう。

次に、旅行会社が倒産したとき、両行代金は既に支払い済でこれから行く予定だった旅行や航空券は返金可能なのかについてみていきたいと思います。

2.支払済みの旅行代金は戻ってくるの?

「明日から旅行だ!」と楽しみにしていたのに、旅行会社が倒産してしまい、ホテルや飛行機の予約もされておらず、旅行に行けない…なんてことになった場合、支払った旅行代金はきちんと返ってくるのでしょうか?

答えは「必ずしも全額返ってくるとはいえない」になります。
ですが、「営業保証金制度」と「弁済業務保証金制度」により、必ずしも全額とはいえないにしても、旅行会社からの返金を受けることは可能です。

それでは、それぞれの制度について説明したいと思います。

①弁済業務保証金制度

旅行会社が旅行業協会(JATA)に加入している場合、旅行業協会から、倒産した会社に対して、「弁済業務保証金」が支払われるので、その保証金の範囲内での返金を受けられる場合があります。
弁済業務保証金から返金を受ける場合は、旅行業協会に対して申請を行うことで、申込順に支払いが行われます。

②営業保証金制度

弁済業務保証金と似たような制度に、営業保証金制度というものがあります。
この制度では、まず、旅行会社が開業をするときに、国に対して営業保証金として、予め一定の金額を預けておきます。その後、万が一倒産などで利用客に対してお金を返すことが出来なくなった時(債務不履行といいます)は、預けた保証金の中から一定の範囲内で返金を行うという仕組みです。

営業保証金から返金を受ける場合は、まず該当の旅行会社が登録している行政庁に、所定の申立書を提出します。申立書提出後は、行政庁で一定の手続きが行われ、配当金額が決定します。その後、配当金額の証明書が利用客に対して送付されるので、その証明書を持って旅行会社の登録している法務局に行くことで、返金を受けることが出来ます。

このように、旅行会社が倒産してしまい、旅行が中止になった場合は、返金の余地はありますが、自分から返金を求めなければなりませんので、注意しておきましょう。

最後に、実際にあった旅行会社の倒産について見ていきたいと思います。

3.悪質な「計画倒産」の実例

もしも、旅行の予約を入れて間もなくして旅行会社が倒産したと聞いたら、「騙された!計画的な倒産ではないのか?」と思う方も多いですよね。
確かに、倒産すると分かっていたのに、それでも予約や注文を受け続けて、料金を取る行為はある種詐欺行為のようにも思えます。

実際に、2017年に話題になった旅行会社があります。今は倒産してしまった、「てるみくらぶ」という旅行会社です。

てるみくらぶは、3月21日の新聞にキャンペーンの広告を出しておきながら、一週間後の3月27日に破産申請を行い、謝罪会見を行いました。
このようにたった1週間でここまでの動きがあると、計画的に倒産したのではないかと思われても仕方がありません。

その後、てるみくらぶの社長は詐欺容疑で逮捕されましたが、それは、利用客に対する詐欺行為ではなく、銀行に対する詐欺行為を行ったことによる逮捕でした。
「銀行に対し、経営状態が良いように見せかけて巨額の融資を受け、資金を確保した」という内容です。
また、被害に遭った利用客に対しては、謝罪会見を行っただけで、当時はそれ以上の対応はされていませんでした。

クレジットカード決済を選択していた利用客は、カード会社の対応によって返金され、全額返金してもらえたという例もありましたが、一方で、現金決済を行っていた利用客は、弁済業務保証金制度や営業保証金制度の範囲内でしか返金がなされないので、悔しい思いをしたに違いありません。

4.まとめ

以上のように、一見人気で繁盛しているように思われる旅行会社も、倒産の危機にさらされながら営業をしている、という可能性もあります。
もしも被害に遭ってしまった場合は、支払ったお金を取り戻せるように、取るべき対応を取りましょう。ご自分で判断がつかない場合は、お早めに専門家に相談することをおすすめします。

2020.08.03

持続化給付金は課税? 非課税?

1.持続化給付金は課税対象?

新型コロナウイルスに伴う持続化給付金の申請を希望される、あるいは既に申請をされた事業者の方も多いかと思います。
ところで、この持続化給付金、所得税はかかるのでしょうか?
経済産業省によると、以下のように記載があります。

「持続化給付金は、極めて厳しい経営環境にある事業者の事業継続を支援するため、使途に制約のない資金を給付するものです。
これは、税務上、益金(個人事業者の場合は、総収入金額)に参入されるものですが、損金(個人事業者の場合は必要経費)の方が多ければ、課税所得は生じず、結果的に課税対象となりません。」

上の内容を要約しますと、

  • 持続化給付金は課税対象なので、収入として申告しなければならない
  • しかし収入金額よりも支出金額のほうが多い場合は、結果として所得税はかからない

ということになります。なお、消費税は不課税取引となります。

2.持続化給付金の対象者要件

持続化給付金の対象となるのは、以下の要件を満たす法人又は個人事業者です。

  • 2020年1月以降に同年同月比で事業収入が50%以上減少した月があること
  • 2019年以前から事業収入があり、今後も事業を継続する意思があること

また法人の場合は、資本金10億円以下、常時使用する従業員の数が2000人以下の中小法人等が対象となります。

なお、申請期間は令和2年5月1日から令和3年1月15日までとなります。
(経済産業省HP)
https://www.meti.go.jp/covid-19/jizokuka-kyufukin.html

3.2020年新規創業・開業した事業者を対象にした持続化給付金

 国の持続化給付金は2019年以前から事業を継続されている事業者のみが対象となっていますが、県の持続化給付金では2020年に創業・開業した事業者を対象に追加したところもあります。以下、各県の持続化緊急支援金等について説明します。

⑴福岡県/持続化緊急支援金
6月8日に2020年1~3月に創業・開業した事業者を対象に追加しました。

①対象者要件

  • 2020年1~5月のうち、ひと月の売上が前年同月比30%~50%未満減少した月があること(対象期間に50%以上減少している月がある場合は対象となりません)
  • 国の「持続化給付金」を申請していないこと

※2020年1~3月新規創業・開業した事業者の場合は、対象月が設立日~3月までの平均売上に対して30%~50%未満減少している場合であれば要件を満たします。

②申請期間

令和2年5月2日から令和2年7月31日まで

(詳しくは、以下のURLをご参照下さい。「福岡県持続化緊急支援金について」)
https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/kinkyushienkin.html

⑵佐賀県/佐賀型チャレンジ事業者持続化支援金
 2020年1~4月創業した事業者を対象にしています。

(5月に創業の場合は佐賀県対新型コロナ事業者向け支援制度相談センター(0952-25-7462)にお問い合わせください)

①対象者要件

  • 2020年1月から12月までの任意のひと月の事業収入が、創業時に計画していたひと月当たりの事業収入と比較して50%以上減少していること
  • 国の「持続化給付金」の給付対象にならないこと

②申請期間

令和2年5月1日から令和3年1月15日まで

(詳しくは、以下のURLをご参照下さい。「佐賀型チャレンジ事業者持続化支援金について/佐賀県」)
https://www.pref.saga.lg.jp/kiji00374225/index.html

2020.06.02

弁護士によるコロナウイルスに伴う労務問題の検討

検討会当事務所の弁護士において、6月1日、コロナウイルスに伴う労務問題について、具体的ケースを踏まえた勉強会を行いました。

具体的には、会社としてどのような場合に従業員に休業手当を支払う義務が発生するか、会社として負っている安全配慮義務についてコロナ特有の問題(感染防止策を十分に採れない場合に従業員に対してどのような対応を採れば良いか)等について各弁護士間での意見の交換を等を行いました。

個別具体的な問題に対する対応については追ってこのブログでも紹介してきたいと考えています。

また、従業員がコロナウイルスに感染している可能性がある場合の対処法についても検討を行いました。

その中で、仮に従業員がコロナウイルスに感染している(若しくは感染している疑いがある)にも関わらず、会社へ出社した場合には、他の従業員への感染にとどまらず、会社の企業活動自体ができなくなってしまい、会社に対し多額の損害が発生してしまう危険性があるので、会社として具体的な対策を行う必要があるとの判断に至りました。

もっとも、従来の就業規則のままでは、具体的にどのような症状が出た場合に、従業員に対し会社へ報告を義務付けることができるのか(そもそも報告を義務づけることができるのか)について明確ではないため、そのような事態に対応することができるように就業規則に従業員の健康状態の報告義務等について定める必要があると考えました。

そして、今後当事務所の弁護士にて、従業員の健康状態の報告義務などを規定した就業規則のモデル案を作成し、顧問先の企業ないし様々な企業にご提案することを予定しております。

現在は、緊急事態宣言も解除され、日本における感染者数は減少しているものの、世界的に感染者数は増加しており、有効なワクチンも開発されていないため、ニュースなどで報じられているように、感染の第2波、第3波が来る可能性は非常に高いため、企業としても、コロナウイルスに備えた労務体制を確立することは、極めて重要であると考えています。

当事務所は、これまで労務相談に関し多数の相談、解決実績を有しておりますが、コロナウイルスを踏まえた労務相談にも対応することができる体制を整えております。

また、労務相談にとどまらず、給付金、助成金申請業務についても幅広く対応しており、このような時代だからこそ、法務、労務、税務の専門家として積極的に企業の皆様のお力になりたいと考えておりますので、是非お気軽にお問い合わせください。

2020.05.18

M&Aのためのデューデリジェンス

1.デューデリジェンスとは?

そもそもデューデリジェンス(DDと略すことも多いため、以下「DD」といいます。)とは何なのでしょうか?
M&A(Mergers and Acquisitions)取引(企業買収・企業再編等)においてのDDの定義は、「M&A取引によって影響を受ける当事者(主に対象会社の買い手)が、その意思決定に影響を及ぼす対象会社の種々の問題点を調査すること」であるとされています。

例えば、私たちもスーパーでりんごを買うときには、「大きさ」や「傷んでいないか」など品質のチェックをしますよね。
それと同様に、会社を買い取る際にも、品質チェックが行われています。
この品質チェックこそがM&A取引におけるDDであるというわけです。

2.デューデリジェンスは何のためにあるの?

では、DDの意義とは何なのでしょうか?
何のためにDDを実施するかというと、それはまさにそのM&A取引を実施するか否かの意思決定を行うためであり、また、M&A取引を実施する場合における、買取価格を含む買取条件をどう設定するかを検討するためです。

また、上記1のとおり、DDはM&A取引に関する意思決定に影響を及ぼす事項の調査ですので、M&A取引の意思決定に必要な情報収集を行う必要があります。
私たちがスーパーでりんごを購入する際も、大きさなどは確認しますが、どの店員さんが陳列したかということが購入の意思決定に反映されることはありません。
ですから、どの店員さんが陳列したか、もとい、購入の意思決定に資さない情報は集める必要がないわけです。

M&A取引におけるDDを意味あるものにするためにも、どのような戦略で、何を実現するために、対象会社の何を入手したいかを明確にしたうえでM&A取引を実行に移しましょう!

2020.05.12

法人税及び地方法人税並びに法人の消費税」の申告・納付期限の延長について

この度、国税庁(令和2年4月30日更新)から、法人税及び地方法人税並びに法人の消費税の申告・納付期限の延長について発表されました。
新型コロナウイルス感染症の影響により、これから申告期限を迎える法人においても、期限までに申告・納付ができないやむを得ない理由がある場合には、申請していただくことにより期限の個別延長が認められることとなりました。
以下に、申告期限の延長が認められる場合や、その手続き等について詳しくご説明致します。

1.延長の対象となる法人

上記のとおり、申告・納付期限の延長が認められるためには、期限までに申告・納付ができないやむを得ない理由が必要です。では、期限までに申告・納付ができない「やむを得ない理由」がある場合とは、どういう場合でしょうか。
国税庁の発表によりますと、「やむを得ない理由」がある場合とは、次のような方々がいることにより通常の業務体制が維持できないことや、事業活動を縮小せざるを得ないこと、取引先や関係会社においても感染症による影響が生じていることなどにより決算作業が間に合わず、 期限までに申告が困難な場合を指します。

①法人の役員や従業員、関与税理士等に新型コロナウイルス感染症に感染した方がいる
②体調不良により外出を控えている方がいる
③平日の在宅勤務を要請している自治体にお住いの方がいる
④感染拡大防止のため企業の勧奨により在宅勤務等をしている方がいる
⑤感染拡大防止のため外出を控えている方がいる

なお、上記のような理由以外であっても、感染症の影響を受けて申告・納付期限までに申告・納付が困難な場合には、個別に申告・納付期限の延長が認められます。
ですので、申告・納付期限までに申告・納付が困難な法人については、一度相談されることをお勧め致します。

2.個別延長の場合の申告・納付期限

申告・納付期限の個別伸長が認められた場合の申告:納付期限はいつになるのでしょうか。
国税庁の発表によりますと、申告・納付ができないやむを得ない理由がやんだ日から2か月以内とのことです。
したがって、申告書等を作成・提出することが可能となった時点で申告を行う必要があります。

3.個別延長する場合の手続き

個別延長を申請するにあたって、別途申請書等を提出していただく必要はありません。
各申告書(法人税申告書等)を提出する際に、「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」である旨を以下の方法で付記して提出してください。
なお、この場合、申告期限及び納付期限は原則として申告書等の提出日となります。

①書面の申告書で申告・納付期限延長を申請する場合
申請書の右上の余白に「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」と記載してください。

②e-Taxで申告・納付期限延長を申請する場合
電子申告及び申請・届出による添付書類の送付書の「電子申告及び申請・届出名」欄等に、「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」と入力してください。

4.まとめ

今回は、「法人税及び地方法人税並びに法人の消費税」の申告・納付期限の延長についてご説明致しました。比較的利用しやすい内容になっておりますので、いざというときはご検討されても宜しいかと存じます。

※なお、詳細につきましては、国税庁からのお知らせもご参照ください。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/pdf/0020004-044.pdf

2020.05.08

新型コロナウイルス感染症の影響による確定申告の申告・納付期限の延長について

1.確定申告・納付期限の延長

新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、令和元年分の申告所得税(及び復興特別所得税)、贈与税及び個人事業者の消費税(及び地方消費税)の申告期限・納付期限について、令和2年4月16日(木)まで延長されることが令和2年2月27日(木)に決定しました。

また、感染拡大により外出を控えるなど、期限内に申告することが困難な方については、期限を区切らずに、4月17日(金)以降であっても柔軟に確定申告書の提出を受け付けてもらえるようになりました。

その場合、申告書の作成または来署可能となった時点で税務署で申出を行うことにより、申告期限延長の取扱いとなるようです。

2. 4月17日以降の申告相談について

4月17日以降の申告相談については、原則として、事前予約制とするなど、感染リスク防止により一層配慮した形で行われます。

3. 4月17日以降に確定申告を申告される方への税務署の対応について

(1)申告期限を延長した場合の申告所得税及び個人事業者の消費税の振替えについて
申告期限の延長申請をされた方の申告所得税及び個人事業者の消費税の口座からの振替日については、所轄の税務署から個別に連絡があります。
※ 口座からの振替日は、延長後の期限から税務署内での処理や金融機関への連絡等に要する日数を加算して個別に設定されます。

(2)新規に振替納税の利用を希望する場合について
納税を口座振替にて利用される場合は、延長後の期限までに所轄の税務署へ「預貯金口座振替依頼書」の提出が必要になります。

(3)納税資金の準備が困難な場合について
新型コロナウイルス感染症の影響で納税が難しい場合、所轄の税務署に相談・申請をすることで納税の猶予制度が適用できる場合があります。

なお、福岡県内の税務署へ連絡される場合は、下記の連絡先をご参考ください。

税務署 管轄地域 電話番号
甘木 朝倉市 朝倉郡 0946-22-2720
飯塚 飯塚市 嘉麻市 嘉穂郡 0948-22-6710
大川 大川市 三潴(みずま)郡 0944-87-2125
大牟田 大牟田市 柳川市 みやま市 0944-52-3245
香椎 東区の一部 宗像(むなかた)市 古賀市 福津市 糟屋(かすや)郡 092-661-1031
久留米 久留米市 小郡市 うきは市 三井郡 0942-32-4461
小倉 小倉北区 小倉南区 093-583-1331
田川 田川市 田川郡 0947-44-0430
筑紫 筑紫野市 春日市 大野城市 太宰府市 那珂川市 092-923-1400
西福岡 西区 城南区 早良区 糸島市 092-843-6211
直方 直方市 宮若市 鞍手郡 0949-22-0880
博多 東区の一部 博多区 092-641-8131
福岡 中央区 南区 092-771-1151
門司 門司区 093-321-5831
八幡 戸畑区 八幡東区 八幡西区 093-671-6531
八女 八女市 筑後市 八女郡 0943-23-5191
行橋 行橋市 豊前(ぶぜん)市 京都(みやこ)郡 築上郡 0930-23-0580
若松 若松区 中間市 遠賀(おんが)郡 093-761-2536

次回は、納税の猶予について詳しくご説明させていただきたいと思います。

2020.04.26

新型コロナウイルス感染症の影響に伴う納税の猶予

新型コロナウイルス感染症の影響で資金繰りが苦しく、納税の余裕がない…という事業者の方が、今年は多いのではないでしょうか?
国税を一時に納めることが困難な場合、税務署に申請していただくことにより、原則1年間の納付の猶予を受けることが出来ます。
今回は、国税の納税の猶予制度についてご説明致します。

1.納税の猶予の要件

納税猶予の条件は、次の要件の全てに該当する必要があります。

【要件】
・猶予を受ける国税以外の税金の滞納がないこと
・納付すべき国税の全額を一時に納付することで、事業もしくは生活の維持が困難になる場合
・納付すべき国税の納期限から6ヶ月以内に申請書を提出していること

2.猶予を受けられる国税

では、どのような税目について猶予を受けることができるのでしょうか。実は、ほとんどの税目が対象となります。
例えば、地方消費税・地方譲与税は一旦、国に納める税金ですので、猶予の対象となります。また、中間申告・修正申告分も猶予の適用を受けることが出来ます。
但し、印紙税・外国貨物を保税地域から引き取る場合の消費税・出国する際に直接納付する方式の国際観光旅客税は対象外となります。
なお、令和元年分の申告所得税、贈与税及び個人事業者の消費税の確定申告は、延長された期限(令和2年4月16日)が納期限でしたのでご注意下さい。

3.納税猶予の申請手続き

国税納税の猶予を受けるためには、まず、各国税局設置の相談窓口へご連絡ください。

(国税庁猶予相談センターのご案内)
https://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu_konnan/callcenter/index.htm

その後、申請書と添付書類を税務署に提出していただき、税務署の審査の後、猶予の適用という流れになります。

4.猶予期間中の支払い、延滞税について

猶予の適用を受けた場合、納税者は猶予許可通知書に記載された分割納付金額をそれぞれの分割納付の期限までに納付をする必要があります。
また、延滞税については、納期限を遅滞した場合、令和2年では原則として納期限から最初の2ヶ月は年利2.6%、2ヶ月以降は8.9%の延滞税が発生します。猶予期間中、延滞税は軽減されます。しかし、猶予期間中の延滞税は年利1.6%まで軽減されます。
また、消毒により財産の損失があった場合や本人または家族が罹患するなど、状況によっては延滞税が全額免除される場合もあります。

5.まとめ

今回は、国税の納付の猶予制度について説明致しました。
なお、本記事は、令和2年4月25日現在の法令に基づき作成しておりますので、予めご了承ください。

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