Komoda Law Office News

2019.08.19

振り込め詐欺救済法に基づく手続② 債権消滅手続|弁護士コラム

振り込め詐欺発覚後、振り込め詐欺救済法に基づく手続①取引停止(口座凍結)をとったら、続いて債権消滅手続をとります。

債権消滅手続きでは、加害者が振り込め詐欺に利用した預金口座の所有権がはく奪されます。預金口座の所有権がはく奪されることにより、口座内の預金等の債権も加害者のものではなくなってしまいます。これを失権といいます。

債権消滅手続きは、以下の流れで進められます。

① 取引停止措置を行った金融機関が、預金保険機構に対して加害者の失権のための公告を預金保険機構に要請する
預金保険機構とは、本来金融機関が破綻した場合の預金者保護や、資金決済の確保を図ることで、信用秩序を維持することを目的とした機関ですが、振り込め詐欺救済法において、金融機関の依頼に基づき、公告を行うことが定められています。 
    
② ①で要請を受けた預金保険機構が、ホームページで「債権消滅手続き開始」の公告を実施する
預金保険機構の公告とは、預金保険機構のホームページにアクセスすれば誰でもみることができるもので、「債権消滅手続き開始」の公告では、加害者の口座情報(金融機関・店舗・預金の種類・口座番号)や名義人の氏名や名称・預金額の情報を公開しています。

③ 60日以内に口座名義人からの届出がなければ債権が消滅し、預金保険機構が「債権消滅」の公告を実施する。


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2019.08.18

振り込め詐欺救済法に基づく手続① 取引停止|弁護士コラム

振り込め詐欺の被害が発覚した際、第一に取引停止手続を行います。いわゆる口座凍結のことです。

取引停止手続きでは、金融機関に対して、犯罪利用に利用された疑いのある預金口座に関する取引の停止等の措置をとります。取引停止後、該当の預金口座では、一切の取引(入金・振り込み・預金の引き出し等)が出来なくなります。

この手続きを行うには、被害者が、加害者の預金口座(振込先)を開設している金融機関に対し、該当の講座に犯罪利用の疑いがあることを知らせる必要があります。

その場合、金融機関に直接情報提供をするほか、以下の手段を通して金融機関への情報提供が可能です。

・警察や弁護士会に相談する
・金融庁や消費者センター等の公共機関に相談する
・弁護士や認定司法書士に相談する

上記のいずれかで情報提供を受けた金融機関によって、即座に取引停止の手段がとられます。

振り込め詐欺救済法が施行される以前は、加害者の氏名が不明だと取引停止手続きは行えず、預金から被害金を取り戻すことも困難でした。

しかし、同法に基づく取引停止手続きでは、振込先の口座番号・口座名義人が分かれば要請後、早急に取引停止が行われ、加害者は預金(被害金)を引き出すことは出来なくなるため、被害金の回復の可能性は大きくなりました。


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2019.08.17

振り込め詐欺の定義と振り込め詐欺救済法|弁護士コラム

振り込め詐欺は、2004年に警視庁により任命された、”オレオレ詐欺”、”架空請求詐欺”、”融資保証金詐欺及び還付金等詐欺”などの犯罪行為の総称です。これらは「特殊詐欺」に該当しており、特殊詐欺は以下のように定義されています。

面識のない不特定多数の者に対し、電話その他の通信手段を用いて、対面することなく被害者をだまし、不正に入手した架空または他人名義の預貯金口座への振り込みなどの方法により、被害者に現金などを交付させたりする詐欺

特殊詐欺の中でも、振り込め詐欺は代表格で、被害者の多くは高齢者であるという傾向があります。
(※平成30年の警察庁の調査によれば、被害者のうち7割以上が高齢者となっています。)

加害者による親族のなりすましを電話口で見抜くというのが高齢者にとっては困難なため、加害者のことを信頼して要求に応じてしまうのです。その結果振り込め詐欺の被害を未然に防ぐことが出来ていないのが現状です。
そのような被害者への救済措置を設けるため、平成20年6月21日に「振り込め詐欺救済法」が施行されました。

同法では、振り込め詐欺の被害者に対する被害回復分配金の支払手続き等について定めています。被害回復金とは、振り込め詐欺の加害者の預金口座から取り戻され、各被害者に変換される資金のことをいいます。


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2019.08.16

政府保障事業を利用することができない場合|弁護士コラム

政府保障事業は、国が被害者に対し交通事故による損害を補償する制度のことです。
なお、政府保障事業が利用できるケースは、「被害者が加害者から損害賠償を受けることが出来ずに被害者が利用できる社会保険を使用しても不足するとき」に限られています。

つまり、損害の補償を受けることが出来ない被害者を救済する、最終手段として位置づけられているのです。そのため、加害車両が自賠責保険に加入している場合は、被害者請求により保険金の請求が可能となるため、政府保障事業を利用することは出来ません。

それでは、被害者側が損害賠償を受けられない事故とは、どの様な状況を想定しているのでしょうか?
一般的に、『ひき逃げ等により加害者の特定が困難な交通事故・加害車両が無保険である交通事故により被害を受けたケース』で利用されることが多い制度となっています。

例えば、ひき逃げによる被害を受けた場合、加害者の特定できないため、加害者・加害車両が加入する保険会社に対し請求が行えません。
そのため、政府保障事業を利用することができます。この場合、交通事故の被害にあったことを証明する必要があるため、警察が発行する交通事故証明書が必要となります。

仮に、軽い当て逃げで、その場では怪我がなく、痛みも感じない状況であったとしても、後々事故の影響により痛みが出ることもあります。
警察は加害者が逃亡していたとしても事故の処理を行ってくれます。必ず警察に連絡をすることを怠らないようにすることが大切となります。

また、医療費について、社会保険の給付が可能な部分については政府保障事業による補償の対象とはなりません。


交通事故のトラブルでお悩みの経営者の方、KOMODA LAW OFFICE(菰田総合法律事務所)にご相談ください。解決までしっかりサポート致します。博多・那珂川にオフィスがあるので、お住まいや職場の近くのオフィスで相談可能です。福岡県内(福岡市、粕屋郡、古賀市、北九州市…)、佐賀県など九州各県の方もお気軽に0120-755-687までお問い合わせください。

2019.08.15

被害者請求ができない場合|弁護士コラム

通常、交通事故で被害者となり、加害者から損害の賠償がなされない場合、自賠責保険会社(以下、「自賠責」といいます。)に対して被害者請求を行うことになります。

しかし、現実には全ての自動車が自賠責保険に加入しているとは限りません。自動車の中には、一切保険に加入していない自動車があることも事実です。もし、自賠責保険に加入していない自動車や盗難車による交通事故の被害を受けた場合、被害者は自賠責保険からの補償を受けることが出来ません。
また、ひき逃げにより加害者が特定出来ない場合も同様です。
その様な状況に陥った場合、被害者は加害者から直接の補償を受けられない限り、何らの補償を受けることが出来なくなります。

実は、その様な状況を避けるためにも、政府が被害者を救済するために、政府保障事業というものが存在しています。

政府保障事業は、国が被害者に対し交通事故による損害を補償する制度です。政府保障事業が利用できるケースは、「被害者が加害者から損害賠償を受けることが出来ずに、被害者が利用できる社会保険を使用しても不足するとき」に限られています。
つまり、損害の補償を受けることが出来ない被害者を救済する最終手段として位置づけられているのです。

そのため、加害車両が自賠責保険へ加入している場合は、被害者請求により保険金の請求が可能となるため、政府保障事業を利用することが出来ません。


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2019.08.14

ひき逃げ・無保険車との事故|弁護士コラム

自賠責保険に加入していない自動車や盗難車両による交通事故の被害にあった場合や、ひき逃げ事故により加害者が判明していない場合、被害者はどの様な方法で補償を受ければ良いのでしょうか。

今回はその様な事態に陥ったときに補償を受ける方法についてご説明致します。
通常、自動車(農業作業用小型特殊自動車を除く)や原動機付自転車を運転するには、法律によって自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)、または自動車損害賠償責任共済(責任共済)への加入が義務付けられています。

そのため、交通事故で被害者となり、加害者から損害の賠償がなされない場合、自賠責保険会社(以下、「自賠責」といいます。)に対して被害者請求を行うことになります。

被害者請求では、被害者は、加害者に代わり加害者の加入している自賠責に対し、損害賠償請求を行うことが可能です。

また、当面の費用が必要となる場合、損害賠償額の一部を仮渡金として請求することができます。
自賠責から保険金が支払われるまでには、「被害者側が必要書類を揃え自賠責に請求を行い、自賠責による審査を経たうえでの支払い」という流れになるため、一定の日数を要します。
しかし、支払いがなされるまでの期間、経済的に困窮してしまう方もいらっしゃるため、その様な方を救済するために仮渡金の制度が設けられています。


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2019.08.13

企業側が採用面接時に内定者にしてはいけない質問|弁護士コラム

前述したように、一度内定を出すと簡単には内定を取り消すことができないことを理解頂けたかと思います。そのため、企業側は求める人材かどうか見極めるためには、面接が重要になると思います。

しかしながら、採用希望者がどのような人柄か知りたいがために、つい、採用担当者が踏み入った質問をしてしまった結果、思わぬトラブルに発展する可能性があります。それでは、企業側が面接時に気を付けなければならない質問事項とは、どのようなものがあるのでしょうか。

採用希望者にしてはいけない質問は大きく次の2つに分類されます。
①本人に責任のない事項
②本来本人の自由であるべき事項

①の例としては、家族の職業や家庭環境、出身地などが挙げられ、②の例としては、座右の銘や人生観、将来設計等が挙げられます。企業の採用担当者が、面接者の緊張をほぐすために質問をしたことが、自覚が無いまま法律に違反しているというリスクがあると考えられます。
また、採用担当者が知らず知らずのうちに法律を違反してしまうことだけにとどまらず、面接時に法律に違反した質問をしたことを採用希望者にSNS等で世間に拡散されてしまい、企業のイメージダウンに発展してしまう可能性も考えられます。

採用担当者が面接に入る際には、採用希望者に質問してはいけない事項を一覧化した上で、採用担当者同士で共有し、採用時のリスク対策を諮りましょう。


人事、採用時のマネジメントリスクをお考えの方はKOMODA LAW OFFICE(菰田総合法律事務所)へご相談ください。
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2019.08.12

内定を取り消す場合|弁護士コラム

内定を取り消す場合、具体的にはどのようなことが「客観的に合理的で社会通念上相当と是認できる」ことに該当するのでしょうか。一般的に、採用の選考過程において、企業側が知ることができなかったことを理由とした場合に、内定の取り消しが認められるとされています。

例えば、長期間の治療を要するような重い病気に掛かってしまった場合や経歴詐称が確認され、内容が重大であること、また、卒業見込みと伝えられていた学校を内定者が卒業することができなかった場合、刑事処分を受けた場合などが「客観的に合理的で社会通念上相当と是認できる」場合に該当すると考えられます。

内定者に、協調性が見られない、不真面目であるというような抽象的な理由だけでは、内定の取り消しは認められないため、注意が必要です。

内定者が内定を辞退する際には、一般的に入社する2週間前までと定められていますが、一方で、企業側が内定を取り消す際には、内定通知時に労働契約が発生していることから、解雇にも等しいと解され、法的に強い制約が定められています。

企業側が経営の悪化などを理由に、一方的に内定の取り消しを行うことは、内定者から損害賠償を請求されてしまう事態に発展する可能性が考えられます。

良い人材を確保したい気持ちが先行し、焦って採用内定を多く出すことは大変危険です。企業は、今後の経営計画や退職者数を予測しながら、慎重に内定を決め、通知を行うように十分に気を付けましょう。


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2019.08.09

内定は労働契約に該当するの?|弁護士コラム

新卒者を採用する場合、多くの企業では、在学期間の間に内定を通知し、卒業後に採用を行うという方法を採っていますが、内定時から実際の採用まで時間がかなり空くことから、その間に、様々な事情が生じ、新卒者の内定を取り消したいと考えるケースがあると思います。

しかしながら、内定の取り消しには、内定者との間でトラブルになる可能性が予想されます。企業が内定を取り消したい場合には、どのような点に注意しなければならないのでしょうか。

一般的に、内定者と企業の間には内定通知後に内定受諾の意思確認をした時点で、法的に「始期付解約権留保付の労働契約」という労働契約が成立していると考えられています。

「始期」とは内定通知後、内定者との間で採用・入社の意思を確認し、実際に入社後、働き始めるまでの期間の事を指しています。「解約権留保」とは、企業が内定者との間に解約権を留保しているという事を示しています。

つまり、内定の取り消しを行うという事は、企業が留保している解約権を行使するという事になり、内定の取り消しには「目的に照らして客観的に合理的で社会通念上相当と是認できる」ことに該当するかどうかが重要になります。


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2019.08.08

退職届の提出期限の有効性|弁護士コラム

就業規則に退職届の提出期間を定めている企業も多いですが、さて、従業員から就業規則にて定められている退職届の提出期限より、後に提出された退職届は果たして有効なのでしょうか。

民法において「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する」(民法627条 第1項)と定められています。

つまり、有期雇用契約でない従業員の場合、民法上では退職届を2週間前に提出することによって退職が認められることになっており、就業規則にて退職届の提出期間が定められていたとしても、民法627条第1項は、強行法規(当事者の意思にかかわらず、法として画一的に適用される規定)であることから、企業が退職を希望する従業員の退職時期の延長を行うことは難しいという見解が多くなされています。

企業としては、就業規則には一定の期限を定めて、退職届を提出しなければならないと定めているのに対し、期限を守らずに退職届を提出してきた従業員に対して、損害賠償を請求できないか、と考えられることもあると思います。

しかしながら、民法において2週間と定められている以上、それは難しい要望となります。企業としては、仮に突然、退職者が出たとしても、短期間で引き継ぎができるような業務フローを構築することが不可欠となるでしょう。


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