Komoda Law Office News

2017.02.13

○ ストーカー対策としての精神科治療の意義

ストーカー対策の一環で加害者に治療やカウンセリングを勧める取組みについて,各警察の働きかけで受診した事例が2016年4~12月に73件あったことが6日,警察庁への取材で分かった。

 

これは,カウンセリングの受診を勧めたストーカー事例全体の25%にあたります。

我が国では,あくまで任意で行われるため,本人が受診を拒否すれば受診が実現することがないため,全体の1/4という少ない割合にとどまったと考えられます。

ストーカーについては,加害者の心理的要因が他の犯罪よりも多く影響していると思われます。そのため,カウンセリングによって加害者の治療を行うことが今後のストーカー被害の防止に効果的であることは否定できないと考えられます。

また,海外においては,すでに加害者にカウンセリングの受診を義務付けている国もみられることからすれば,より多くの加害者がカウンセリングを受診する環境づくりが求められます。

 

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2017.02.13

○ ジェネリック医薬品開発に朗報

知的財産高裁は,平成29年1月20日,先発医薬品の特許の保護期間が延長された場合に、その延長期間中に保護される範囲について、判断基準をを示しました。

 

本件は,おおまかに言えば,スイスの製薬会社デビオファーム社が開発し特許取得していた先発医薬品について、東和製薬が開発・販売していたジェネリック医薬品が特許権を侵害しないか争われたものです。

この事案において,裁判所は,延長後の保護範囲について,成分,分量,用法,用量,効能及び効果に僅かな差異又は全体的にみて形式的な差異にすぎない医薬品として政令処分の対象となった物と実質同一なものに及ぶとしました。

そのうえで,実質同一といえる類型として,「①医薬品の有効成分のみを特徴とする特許発明に関する延長登録された特許発明において,有効成分ではない『成分』に関して,対象製品が,政令処分申請時における周知・慣用技術に基づき,一部において異なる成分を付加,転換等しているような場合,②公知の有効成分に係る医薬品の安定性ないし剤型等に関する特許発明において,対象製品が政令処分申請時における周知・慣用技術に基づき,一部において異なる成分を付加,転換等しているような場合で,特許発明の内容に照らして,両者の間で,その技術的特徴及び作用効果の同一性があると認められるとき,③政令処分で特定された『分量』ないし『用法,用量』に関し,数量的に意味のない程度の差異しかない場合,④政令処分で特定された『分量』は異なるけれども,『用法,用量』も併せてみれば,同一であると認められる場合」を挙げました。

 

この判決は、いままで見切り発車で開発するしかなかったジェネリック医薬品が特許権侵害を回避するための基準を提示しました。これによって、今後は、特許権侵害を回避するための方法を考えたうえで安心してジェネリック医薬品の開発ができることになるでしょう。

 

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2017.02.13

○ JASRAC、音楽教室から著作権料を徴収する方針を固める

JASRAC(日本音楽著作権協会)は,2017年2月2日,ピアノなどの音楽教室から著作権の使用料を徴収する方針を明らかにしました。楽器の練習や指導で楽曲を演奏しており,「演奏権」にあたると判断したということになります。

 

著作権法においては,「演奏権」というものが認められています。これは,「『公衆』に直接見せ又は聞かせることを目的として」演奏をした場合に著作権者の許可が必要であるとするものです。「公衆」の意義について,裁判所は,社交ダンス教室におけるダンス曲の演奏が「公衆」に対するものかが争われた事案において,「公衆」に対するものであると判断しています(名古屋高判平成16年3月4日)。JASRACは,このような裁判例を踏まえて,音楽教室での演奏が「公衆」に対するものであると考えたものと思われます。

 

しかし,本当にすべての音楽教室での演奏が「公衆」に対するものといえるかについては判断が難しいと考えられます。営業形態によっては,「公衆」に対するものではないとされるべき音楽教室があってもおかしくはありません。

また,音楽教室によっては,著作権の切れたクラシックなどを使用していることもあり,一律の使用料を徴収するというのも不公平さがぬぐえないものになりそうです。

JASRACは,この方針通りに進めるのであれば,もっと議論を尽くすべきでしょう。

 

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2017.02.13

○犯罪歴の削除について最高裁初判断

平成29年1月31日、最高裁判所は、「グーグル」の検索で表示される逮捕歴の削除が争われた仮処分の申し立てで、検索の削除を認めない判断を示しました。

 

本件の事案を簡単に説明すると、次のとおりになります。

削除を申し立てた男性は、平成23年11月に児童買春をしたという被疑事実で逮捕され、略式命令を受けました。そのため、男性の居住する県名、氏名を条件として検索すると、本件事実関係等が書き込まれたウェブサイトが表示されてしまうことになってしまいました。そこで、男性が、「グーグル」に対し、人格権ないし人格的利益に基づいて、検索結果の削除を求める仮処分の申し立てをしました。

 

 

これに対し、最高裁は、大要、判断枠組みについて、プライバシーに属する事実(前科など)をみだりに公表されない利益は、法的保護の対象になるという今までの判例の傾向を踏襲した上で、検索事業者(グーグル)の情報提供を表現行為としつつ、情報提供は現代社会においてインターネット上の情報流通の基盤として大きな役割を果たしていることを指摘しました。そして、提供行為を違法とし、情報の削除を余儀なくされるということは検索事業者のこれらの行為と役割に対する制約としました。

 

そのうえで、検索事業者の情報提供行為が違法となるか否かは、①当該事実の性質及び内容、②当該URL等情報が提供されることによってその者のプライバシーに属する事実が伝達される範囲とその者が被る具体的被害の程度、③その者の社会的地位や影響力、④上記記事等の目的や意義、⑤上記記事等が掲載された時の社会的状況とその後の変化、⑥上記記事等において当該事実を記載する必要性など、当該事実を公表されない法的利益と当該URL等情報を検索結果として提供する理由に関する諸事情を比較衡量して判断すべきで、その結果、当該事実を公表されない法的利益が優越することが明らかな場合には、検索事業者に対して、当該URL等情報を検索結果から削除することを求めることができる、としました。

そして、本件では、男性の事実を公表されない利益が優越することが明らかであるとはいえないとして、男性の抗告を棄却しました。

 

従来、インターネット上の犯罪歴の削除を巡って司法判断が分かれるなか、この判決は、どういった場合に削除が認められるのかについて判断枠組みを提示したことで重大な意味を有しています。しかし、最高裁は、「当該事実を公表されない法的利益が優越することが明らかな場合」に限って、情報の削除を認めるとしており、厳しい判断を示したといえます。

その反面、虚偽の情報や犯罪被害者の情報については、削除が容易に認められる傾向になるかと考えられます。

インターネット記事の削除でお困りの方は、ぜひ弊所までご連絡ください。

 

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