Komoda Law Office News

2019.04.25

有給休暇の取得義務

数ある休暇の中でも、よく耳にするのは「年次有給休暇」ではないでしょうか。年次有給休暇は、従業員の心身をリフレッシュさせることを目的としており、雇用してから6か月継続して勤務し、その期間の全労働日の8割以上出勤した従業員に10日間付与されます。

ただし、「所定労働時間が週30時間未満」かつ「週所定労働日数が4日以下または年間の所定労働日数が216日以下」である従業員については、所定労働日数に応じた日数で付与されます。

労働基準法の改正により、2019年4月から、年10日以上の年次有給休暇が付与される従業員(管理監督者を含む)に対し、年5日については、会社が時季を指定して取得させなければならないことになりました。10日以上付与されていれば、パートタイマーやアルバイトもその対象となります。

時季を指定するにあたり、会社は、従業員の意見を聴取し、意見を尊重するように努めなければなりません。ただし、申し出により5日以上の年次有給休暇を取得している従業員については、会社が時季を指定する必要はありません。

これに伴い、会社は、①時季、日数及び基準日を従業員ごとに明らかにした年次有給休暇管理簿を作成し、3年間保存する必要があること、また、②年次有給休暇の時季指定を行う場合、時季指定の対象となる従業員の範囲及び時季指定方法等について就業規則に記載する必要があることにご注意ください。

 

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2019.04.25

休日、休暇とは

会社の休みの日には、休日と休暇があります。似た言葉ですが、この2つには大きな違いがあります。

休日は、「元から労働義務がない日」です。会社は、従業員に少なくとも毎週1日、または、4週間を通じて4日以上の休日を与える必要があります(労働基準法35条)。この最低限与えなければならない休日を法定休日といいます。

就業規則等で法定休日を何曜日にするかを明確に定める義務はありませんが、曜日が決まっているのであれば、記載しておくことが望ましいです。
会社は、法定休日以外に、就業規則等で自由に休日を定めることができます。これを法定外休日(所定休日)といいます。

1日の所定労働時間が8時間である場合、週に1回しか休日がないと、週40時間の法定労働時間を超えてしまいます。そのため、多くの会社は、法定労働時間を超えないように、法定外休日(所定休日)を定めています。

休暇は、「労働義務がある日に、その労働義務を免除された日」です。育児休暇や産前産後休暇、介護休暇などの法律で定められた休暇を法定休暇といい、従業員から法定休暇を請求された場合、会社は付与する義務があります。

また、休日と同様に、会社は就業規則等で自由に休暇を定めることができます。これを法定外休暇といいます。

 

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2019.04.25

労働時間とは

労働時間とは、会社の指揮命令下にある時間のことです。具体的には、休憩時間を除いた実労働時間を指すため、始業・終業時刻を超えて労働した分も労働時間となります。

労働時間の上限は、原則として1日8時間、1週40時間です(労働基準法32条)。これを法定労働時間といい、法定労働時間を超える労働を法定時間外労働といいます。そして、就業規則や雇用契約書で定めた労働時間を所定労働時間といい、法定労働時間内でなければなりません。

また、会社は、労働時間の途中で、従業員に休憩時間を与える必要があります。休憩時間は、労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間与えなければなりません(労働基準法34条)。

会社には、労働時間を適正に把握・管理する義務があります。これは、「何日に出勤した」、「1日に何時間労働した」といったことを把握するだけでは足りません。タイムカードやICカードを利用するなどして、労働日ごとに始業・終業時刻を確認・記録し、それに基づいて何時間労働しているのかを把握しなければなりません。

 

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2016.09.09

14 就業規則が労働契約に及ぼす効力③

前回、就業規則を下回る労働条件については無効であると説明しました。それでは、就業規則を上回る労働条件に関してはどのように解釈すべきでしょうか。

労働法は、合意の原則(労契法1条、3条)を基本としているので、就業規則を上回る個別的な合意に関しては有効であり(労契法7条但書)、個別の合意が優先されることになります。

 

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2016.09.09

13 就業規則が労働契約に及ぼす効力②(最低基準効)

前回述べた通り、就業規則は労働契約の内容を規律する効力を持っています。それでは、就業規則が労働契約の内容を下回っていた場合、当該労働者の労働条件はどのように解釈すべきでしょうか。

この点、就業規則と労働契約との関係に関しては、労基法93条及び労働契約法12条で規定されており、同規定によると、就業規則で定める基準に達しない労働条件を定めている労働契約は、その部分については無効となり、当該無効部分は就業規則の定める基準による旨規定しています。よって、就業規則を下回る労働条件に関しては、就業規則が優先されることになります。

 

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2016.09.09

12 就業規則が労働契約に及ぼす効力①(契約規律効)

労働者が就業規則の内容を知らない状態で会社と労働契約を締結した場合、その就業規則の内容は当該労働者を拘束するのでしょうか。

この点に関しては、従来は争いがありましたが、就業規則の内容が合理的であり、当該内容が労働者に周知されている場合には、就業規則が労働契約の内容を規律するという判例が積み重なった結果、ついに労働契約法7条においてその旨が立法化されました。

したがって、①当該就業規則の内容が合理的で、②就業規則が周知されている場合には、労働者が就業規則の内容を知らなかったとしても、就業規則の定めに拘束されることになります。

 

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2016.09.09

11 周知義務(労基法106条)

使用者は、作成した就業規則を労働者に周知させる義務を負っています。周知方法としては、事業所に備付けをする、労働者に書面を交付する、コンピューター内にデータを備え付ける等、労働者がその内容を知りうる状況を作ることが必要となります。

この周知要件を欠いている場合は、就業規則の効力は無効となります。

 

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2016.09.09

10 就業規則作成上の意見聴取義務(労基法90条)

就業規則の作成又は変更の際には、使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合には、その労働組合の意見を、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聞かなければならないと定められています(意見聴取義務)。この義務は、意見を聴けばよく、就業規則の作成及び変更に関する労働者の同意まで得る必要はありません。

そのため、仮に労働者全員が反対したとしても、意見聴取義務は果たされているので、就業規則の効力には影響しません。なお、使用者は、就業規則の作成又は変更を労働基準監督署に届出する際には、意見聴取結果の書面を添付しなければならないとされています。

 

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2016.09.09

9 就業規則作成・届出手続上の使用者の義務

使用者が就業規則の作成・届出義務を果たしたというためには、必要的記載事項を具備するだけでなく、作成手続において労働者の意見を聴取し(これを意見聴取義務といいます)、作成した就業規則を事業所に備え付ける等してその内容を労働者に周知させなければなりません(これを周知義務といいます)。

なお、必要的記載事項の具備と意見聴取義務は、万が一これを欠いた場合就業規則が無効になるわけではなりませんが、周知要件を欠いた場合は無効になります。

 

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2016.09.09

8 必要的記載事項を欠く就業規則の効力

必要的記載事項を全部または一部欠く就業規則の作成は、労基法89条の作成義務に違反する為、30万円以下の罰金対象になります(労基法120条)。

もっとも、就業規則の効力に関しては、就業規則のその他の効力発生要件を具備する限り有効であると解釈されています(昭和25年2月20日基収276号)。

 

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